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葉が大きい!

葉が大きいというと、光合成効率が良くて植物に必要な養分をどんどん作れちゃう!と思いがちなのですが、
実は葉が大きいというのは植物にとっては不都合が多いのです。(品目の特性で大きいのは別の話になります。)
ではなぜ葉が大きいと良くないのか。
植物は葉の位置を適切に設置することで、どの葉も効率よく受光出来るようになっています。
真上から見ると基本的には重ならないように葉が付くんですね。
ですので、葉が大きくなりすぎるとその下の葉に光が当たりにくく、光合成効率が落ちてしまいます。
でも、その大きな葉で目一杯光合成をすれば補えるかというとそうでもなく、大きな葉は往々にして薄いことが多く、
光を十分に活用することが出来ないんです。
そして、その主な原因はここでも「チッソ過剰」なんです!

解説

チッソが過剰になる条件としては以下が考えられます。(実際はもっといろいろございます。)

  1. 肥料、堆肥の入れすぎ。
  2. 光合成不良によるチッソの未消化
  3. 高温乾燥時の潅水不足~大雨等で急激な給水されたとき

では詳しく見ていきましょう。

1の肥料の入れすぎは論外ですね。肥料は多くても少なくても植物は健全に育ちません。家庭菜園においては「土壌分析」をすることはすこしハードルが高いですが、分析をすることでその畑にどの成分がどれだけ入っているかがわかります。
おおよその目安で良ければ市販されているEC計などがあると便利ですね。

2の光合成不良の原因は様々です。光合成に必要な養分が足りない、水がないから運べない、そもそも足りていないなどなど。
しかし、光合成が順調であってもチッソが過剰であるとチッソがアミノ酸になるためにドンドン使われてしまい、結果として光合成産物(当分)不足になり
健全な葉を作ることが難しくなります。

3の潅水不足、特に夏場の乾燥は大きな問題です。近年の夏の雨の降り方は昔と比べて極端です。例えば去年(令和2年)は7月まで長雨、8月は1日も降らず、9月から長雨、と極端な天候が続きます。
土壌は乾燥することでチッソが濃くなり、そこに雨が降れば水に溶けやすいチッソが溶けだして一気に植物に吸収されるので、結果的にチッソ過多になりやすい状況となります。

また、肥料成分には拮抗作用(一方が多いと一方が吸えなくなる作用)というものがあり、カリウムに対してカルシウムとマグネシウムはお互いに拮抗作用をもちいずれかが多くても少なくてもバランスが崩れてしまいます。
カルシウムは細胞を作るのに重要な成分です。8・8・8しか入れなければカリウム過剰→カルシウム(あるいはマグネシウム)の吸収不良が起き、結果的に細胞が上手く作られず葉の形が以上をきたすわけです。

対策は?

基本は施肥設計です。バランスが何よりも重要ですね。
追肥も同じです。追肥には化成肥料8・8・8等のチッソ、リン酸、カリウムの3肥料しか入れないケースが多く、どうしても偏りがちになります。
バランスを考えた施肥を心がけましょう。

光合成不良によるチッソの未消化については、天候に左右されるケースが多く対処が難しいです。
例えばチッソを極端に減らせば少ない光合成でもバランスはとれますが、基本的な栄養分が足りないのでこれまた生育不良になります。
付属の「ダッシュMEネオ」や「プロモートR」を使って光合成促進をお勧めいたします。
どうしても光合成が追い付かない場合はお酢を散布し、光合成で得られる炭水化物に近い成分を与えることで疑似光合成を行うこともできます。

長雨からの高温乾燥は7月~8月にかけて顕著に起きます。
雨が降らなくなると3日もすれば乾燥が始まり、土壌中の肥料を吸えなくなることで植物体が急激に弱くなります。
こうならないためにも、特に高温乾燥のひどい8月はいつも以上に潅水を心がけるようにしてください。
トマトの場合、2L/株/日(夏場)は必要になります。
水を上げると実が割れる、と言われますがこれは「急激な乾湿の差」と「肥料吸収不良による細胞組織の劣化」が主な原因ですので
定期的に潅水をすることである程度は回避できます(それでも露地の場合は割れやすいですが。。。)

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