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アスパラガス 伏込み栽培セミナー ご質問について

アスパラガス 伏込み栽培セミナー ご質問について

 

先日はアスパラガス伏込み栽培セミナーにご参加いただきありがとうございました。
その際に頂戴しました質問と回答をまとめましたので今後の栽培にご活用いただければ幸いです。

当日の資料は以下よりダウンロード願います。

育苗管理(2021年1月作成)

アスパラガス伏せ込み促成栽培2021年1月ZOOMセミナー用

 

育苗時のご質問

 

Q:苗の草丈の目安は?
A1520㎝、徒長していないことが大事です。

Q:他の農家さんが行っていた育苗方法ですが,浸漬処理を4~5日行い(その間は水の交換してないそうです)その後簡易的な発芽器に育苗培土を入れてその上に種を置いて発芽を行っているのですが,発芽器2日目だそうですが発芽する確率はあるんでしょうか?
A:浸漬される場合は、水温を28度前後で維持し、水をかえるなり、酸素を送り込んで3日までです。上記の場合は、地温不足のため発芽に日数がかかり遅れて発芽してきますので、お勧めできません。

Q:徒長苗は使っても大丈夫ですか?その後に考えられるトラブル的なところはありますか?
A:使えます。徒長した場合は深植えなどで対応。23本目が出た段階で、徒長した茎を切るのはありです。問題は茎が重なり病気のもととなります。

Q:鉢上げ苗が1m近くなってしまいましたが霜にあたるので、切って定植した方が良いですか?
A:気持ち深植えで大丈夫。先にネットを地面に敷いてから定植し、丁寧にネットを上げ、茎を真っ直ぐにする。萌芽状態が悪ければ新たに萌芽したものを優先して長いものを切っても良い。

Q:育苗をしていて、高温時に白くなってしまうことがあります。これは焼けてしまっているのでしょうか?
A:白くなるのは焼けた場合と寒さに当たった場合があります。高温時であれば焼けです。

Q:夜間の温度設定も地温20度で徒長しませんか?
A:トンネル内の気温が高いと徒長する可能性があります。あくまで地温ではなく気温に影響されます。
夜間、気温が
20度で地温がそれ以上になるのは考えにくいですが、その際は地温を下げて対応してください。

Q:育苗は、採りっきりでも同じですか?
A:基本は同じですが、定植時期に応じて播種時期が異なります。

Q:発芽してからの育苗ステージ毎の管理温度の昼夜の理想値と必ず守らないといけない最高最低温度を教えて頂けますでしょうか
A:気温 最高 35度 最低10度、地温 最高 25度 最低 15度です。
  理想値は  気温 最高25度 最低15度  地温 20~15度一定  です。

 

 

定植時のご質問

 

Q:定植時の地温は何度以上必要でしょうか
A:定植1週間前にマルチを張り、しっとりとした土壌状態で地温を確保してください。正確な地温はわかりませんが、関東なら3月中旬以降で寒冷地なら4月20日以降です。寒い日を避け、天気予報をチェックしながら、
定植後の強い霜は避けるようにしてください。
苗の馴化も重要で徐々に外気温に馴らしてください。

    

Q:定植時の地温ですが曇りがちなど天候次第では10日程度先行マルチしても地温が上昇しづらいこともあると思うのですがやはり地温15℃前後無いと定植しても活着しませんか?
A:ポットに鉢上げしていれば、ある程度定植が遅れても大丈夫です。
またマルチングも定植
10日前ならいいです。ただし、しっとりした状態でのマルチングが重要です。
心配であれば天気予報を見ながらの定植をお勧めします。また上の回答もご参考にしてください。

Q:定植は、遅霜の心配が無くなってからになるのでしょうか?
A:寒いところでの目安としては桜の開花時期をお勧めいたします。専用定植器を使うことによって深植えをすれば霜に合って地上部は枯れてもまた新しい芽が萌芽してきます。

Q:マルチの選択ですが、黒とシルバーどちらがおすすめでしょうか。東北などでも夏場の地温を抑えるためにシルバーを使われている方が多いのでしょうか?
A:虫対策としてシルバーが増えてきているようです。黒のほうが雑草効果は高いので

どちらを優先するかで使い分けてます。

Q:加温して採られる方はおられますか?
A:伏込みにおける収穫時期では加温設備(電熱線または温湯管)は必須です。栽培時は不要です。

Q:4月定植を考えていて露地で強い霜が降りるような日だとハウス内でも霜が降りる可能性がありますがウリ科などに比べるとある程度耐寒性があるのでしょうか?対策をすべきでしょうか?
A:大丈夫です。ハウスなら全く心配ありません。ただし、苗の馴化は重要です。

 

栽培時のご質問

 

Q:沖縄でも養分転流しますか?転流しない場合は切り戻しでいけますか?
A:沖縄では養分転流はしません。親茎の更新というイメージが良い。ペルーなどでは水を切ることで強制的に転流を促進しているので、親茎の更新の場合には水を切ってみるのもいいかもしれません。

Q:株育成時は、支柱やネットは、必要ないのでしょうか。支柱やネットを設置しないと病気が心配です。
A:絶対的にあったほうが良いです。しかし伏込みをしている現場は面積が大きく、対応が難しいためしないケースがあります。

Q:立茎本数は制御しますか?
A:細いものを切ることはありますが、基本は不要です。手があれば風通しを良くする意味合いで下枝整理は良いと思います。

Q:採りっきりで、一年目の株は2年株よりも病気にかかりにくいと書いてありましたが、現段階での実際の現場では年何回くらい薬剤散布をしていますか?
A:場所と管理で大きく変わりますが、基本は2週に1回程度です。少ないところでは5回程度です。産地は年25回以上している現場もあります。栽培条件で変わります。

Q:生育時に株元から倒れた茎を手で引っこ抜くのはNGでしょうか?
A:細い茎ならいいかと思いますが、根をいためることがあるのでハサミで切ってください。

Q:伏せ込み栽培をしてそのまま更新していくことはできますか?
A:基本畑は変えてください。連作障害回避のためです。

Q:休眠打破の気温条件は最低気温でしょうか?平均気温でしょうか?
A124時間の中で5度以下、8度以下の時間をたしていきます。もし、124時間すべて、5度以下なら、5度以下が24時間となります。

Q:薬剤散布は株の片側からだけでは不十分でしょうか?(アスパラ支柱コストの為、2条を1つのネットで支えている)
A:しっかりかかっていれば大丈夫かと思います。

 

その他

 

Q:伏せ込み栽培の狙う単価は、労働生産性を考慮した場合、2,000円/kg以上は狙うべきでしょうか?
A:もちろんです!ぜひ高値を狙ってください!

Q:今後立茎栽培のセミナーをお願いできませんでしょうか?
A:はい、今後開催予定です。ありがとうございます。